あなたが妻と絶対に離婚したくないなら、あらゆる対策を取っておくべき。
その対策のうちのひとつが離婚調停を申し立てられた際の陳述書の作成です。
本来なら離婚調停など経験したくないものですが、話し合いが上手くいかず、相手の離婚したいという気持ちが変わらなければ、覚悟しておかなくてはいけません。
ただ、離婚調停といっても基本は話し合いの延長。調停委員が間に入っての話し合いになるだけで、離婚したくないあなたは断固として離婚を拒否すればいいのです。
ですが、離婚調停では限られた時間の中で、「口頭」であなたの離婚したくないという主張を伝えなくてはいけません。
どんなに喋るのが得意な人でも、自分の想いを120%相手に伝えるということは至難の業。
そのために重要になってくるのが陳述書なのです。
「書面」による陳述書があれば、あなたの想いが格段に相手に伝わりやすくなります。
離婚したくないあなたへ〜離婚調停における陳述書を徹底解説
離婚調停での陳述書の意味とは?
陳述書というのはあくまでも、離婚したくないあなたが離婚調停において、自分に有利に事を進めるためにあるもの。
口頭による陳述では、自分の想いの全てが相手に伝わるとは限りません。
しかし、時間をかけて想いを言葉にし、文章につづっていけば、自分の想いを全て詰め込むことができます。
また、裁判官や調停委員の立場からしてみても、双方からの陳述書によって容易に論点を整理できるという点から、陳述書の存在が大きな意味を果たすのです。
離婚調停において相手と違った主張、「離婚したくない」という主張をするのであれば、陳述書の作成は避けられないといっても過言ではないでしょう。
参考:絶対に離婚したくない場合の奥の手7選【嫁との離婚を回避するために】
離婚調停での陳述書の書き方と例文
実際のところ、陳述書に決まった書式や形式はありません。
そのため、自分の言葉で分かりやすく作成すればOKなのですが、一般的に記載される内容は以下の通り。
- 結婚に至るまでの経緯
- 子どものこと(年齢や同居の有無等)
- 夫婦それぞれの職業や収入
- 離婚を決意させたきっかけや事件
- その後の状況や相手の対応
- 離婚調停申立前の離婚協議の状況
- 最終的に自分がどうしたいのか
これらのことを事実に基づいて、可能であれば時系列に沿って書いていきます。
そして、あなたが離婚したくないのであれば、最後の「最終的に自分がどうしたいのか」という部分がもっとも重要。
どうしても離婚をしたくない場合には記載すべきポイントがいくつかあって、
・離婚をしたくないという想い
・その理由
・やり直せるという具体的な根拠
というところを必ず記載しましょう。
裁判官も調停委員もはじめて二人と関わるわけですから、どんな夫婦生活だったのかも、何がきっかけで離婚調停にまで至ってしまったのかもまったくわかりません。
ただただ「離婚したくない」と自分の主観だけを書くのではなく、理由と根拠を示すということが重要になるのです。
陳述書を提出する目的は、最終的に自分がどうしたいのかを裁判官や調停委員に理解してもらうこと。
自分の言いたいことだけをひたすら書いていても、裁判官や調停委員の理解を得ることはできないのです。
なお、陳述書の例文は以下の通りになります。
現在のあなたの状況や夫婦関係の状態によって加筆修正して調整してみてください。
陳述書
私、(あなたの名前)、この度は離婚調停の場を設けていただき、感謝申し上げます。私は妻(妻の名前)との間に生じた問題を解決し、再び幸せな家庭を築くことを切望しております。
私たちは結婚してから(結婚してからの年数)年が経ちます。その間、我々は多くの困難を乗り越えてきました。しかし、それらの困難は我々を分かち合い、互いを理解する機会となりました。私たちは互いに深い愛情を持って接してきましたし、その愛情は今も変わっておりません。
最近、私たちはいくつかの問題に直面しています。しかし、これらの問題は解決不可能なものではありません。私は全力でこれらの問題を解決するために努力し、我々の絆を修復することを誓います。
私は妻と離婚することを望んでおりません。私たちは互いに深く愛し合っており、この困難な時期を乗り越えることができると信じています。私たちは共に成長し、互いを支え合うことで、再び幸せな家庭生活を送ることができると確信しています。
この調停が我々の問題解決の一助となることを願っております。
敬具、
(あなたの名前)
離婚調停での陳述書はいつ提出?
基本的に陳述書はいつ提出しなくてはいけないという決まりはありません。
すなわち、1回目の調停の前に提出して自分の事をわかってもらってから調停に臨んでもいいですし、1回目の調停のその日に提出して陳述書をガイドライン代わりに話を進めてもいいわけですし、2回目以降の調停の際に提出してもいいのです。
どれが良いかという答えはないので、自分のとってどれがベストなのかよく考えて提出しましょう。
参考:【例文あり】妻への手紙の書き方を解説|謝罪して絶対に離婚を回避!
まとめ
陳述書は必ず出さなければいけないものではないですが、あると無しでは裁判官や調停委員に対する印象が大きく違ってきます。
口頭での主張だけではあなたの想いの全ては伝わりません。
あなたは絶対に離婚したくないはず。
そのあなたの想いを理解してもらうためには、「口頭」+「書面での陳述書」と万全を期して調停に臨むべきなのです。
もし、ここで妻の気持ちが変わらなければ、今度は離婚裁判ということに。
そうならないためにも、裁判官や調停委員にあなたのことを理解してもらうために、あなたの「離婚したくない」という想いを理解してもらうために、しっかりと書かれた陳述書が必要となるのです。
あなたが絶対に離婚したくないのであれば、あらゆる対策を取らなくてはいけないということ。
陳述書はそんなあなたを手助けしてくれるのです。
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